INTERVIEW

『SYNCHRONICITY’18』出演オーディション突破アーティスト特集:「Newspeak」インタビュー

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Newspeakの音楽にはロックのリアリティがある。骨太なロックの系譜を受け継ぎながらも、彼らなりの解釈と独創性は聴く者にヒリつくような感情をもたらす。

 

イギリスでの音楽経験を持つVo.Reiがロックの本場で感じた刺激と発見。その経験から通ずる、Newspeakというバンドが大切にしている音楽的価値観とは一体何か。活動の充実度を増し、今後更なる活躍が期待される彼らに訊いた。

 

インタビュー・テキスト:中村圭汰
編集:麻生潤
写真:Hiroya Brian Nakano 
Supported by 基本 CMYK

 


 

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ー まずは出演決定おめでとうございます。多数の応募の中を勝ち抜いての出演となりますが、今の気持ちを率直に教えてください。

 

Rei:

今年はサーキットやフェスなどNewspeakを知らない人にも出会える機会が増えればと思っているので、たくさんの人に出会えることを楽しみにしています。

 

Yohey:

渋谷でのイベントということで、いろんな人に会場に来てもらえればと思います。

 

Ryoya:

色んな音楽を聴きたい音楽ファンが来るイベントだと思うので、少しでも気になったら僕らの出演するGladにも足を運んでくれると嬉しいです。

 

ー Newspeakがこのフェスの中で持つ優位性や個性はどんなところだと思っていますか?

 

Rei:

音源を聴いてもライブハウスで観ても曲ごとに色んな景色が見える、そんなバンドでありたいと思っています。

 

Yohey:

どんな色とも混ざらないところです。

 

Ryoya:

エレクトロでありつつも根の音楽の部分がロックなところ。

 

 

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ー 音源を聴かせていただきましたが、Newspeakには英語詞ロックへの土着感やリアリティを感じます。その背景にはReiさんのイギリスでの活動だったり、Stevenさんの影響は大きいと思いますが、イギリスでの経験が今このバンドにどう作用しているのかをお教えください。

 

Rei:

そうですね。リバプールのシーンに限って言うと、向こうで一緒にやっていたメンバーもライブハウスで観てきたバンドも、自分たちの音楽的背景や好きなものを好きなようにやっているアーティストが多かったですね。今売れている音楽やルーツ音楽も含めて素直に良いものは良いと認めて、それを消化した上で芸術として音楽を作ろうとしているアーティストが多いなという印象がありました。チャートの上にくる音楽もそもそもアート性の高いものが多いですしね。

 

そんな中で個々の持つバックボーンや音楽的趣味嗜好が自然な形で混ざり合っていて、そこから新しいものが沢山生まれていたしそれがとても楽しかった。だからこのバンドもそういった部分は大切にしています。

 

僕含めメンバー全員が邦楽、洋楽という枠に全くとらわれていないんです。みんな良い意味で雑食だし、StevenのUSポップパンク好き全開のドラムも敢えてフィルターをかけ過ぎずに制作しました。そういうところが、さっき言っていたリアリティのところに繋がっているのかなと思います。

 

ー なるほど。Newspeakの持つロックのリアリティとは、あらゆる音楽を出来るだけフラットに、自然に、柔軟に吸収していった先にあるということですね。そういった意味で、Newspeakはあらゆる音楽をきちんと自分たちのものとして昇華しているし、リアル=本物のロックを鳴らしていると感じます。

 

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ー 音楽的に雑食なメンバーにとってSYNCHRONICITYはぴったりのフェスなんじゃないかなと思っています。今回、このオーディションを応募したきっかけを教えてください。

 

Rei:

今勢いのあるアーティストが多く出ているイベントに自分たちも是非出てみたいと思いました。

 

Yohey:

あまりこういったイベントには詳しくないんですが、そんな自分でもSYNCHRONICITYは知っていました。

 

Ryoya:

SYNCHRONICITYが行われるライブハウスが、メインストリームなものからアンダーグラウンドなものまで多岐に渡り、どのライブハウスにも個性があるところがいいなと思います。

 

ー 確かに、沢山の個性豊かな会場(今回は過去最大の8会場で開催)は魅力の一つだと思います。そんな魅力的な会場で沢山のライブが行われる訳ですが、1人のリスナーとして今回観てみたいアーティストはいますか?

 

Rei:

MISTAKESは仲も良いですし、挑戦的な音楽をしているので観たいです。fox capture planもSpotifyなどのプレイリストで聴いていたので、生で観てみたいですね。

 

Yohey:

サニーデイ・サービス、bonobos

 

Ryoya:

the band apart 中学生の頃ライブに行ったこともあるので、また観たいです。

 

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ー ここで出会った音楽がNewspeakの中に吸収されて、それがどのような形で皆さんの音楽に反映されるのか、それも楽しみにしています。最後にライブに向けて一言お願いします。

 

Rei:

色んな細かなことは忘れて、思いっきり楽しめるようなライブをしたいと思っています。

 

Yohey:

シンプルにみんなで楽しくなれればいいですね。

 

Ryoya:

爆音の中で色んな音がみんなに気持ちよく届くといいと思います。


 

Newspeak プロフィール:
2017年3月より始動した4人組ロック・バンド。リバプールより帰国したRei(The Never Never Club & ex. John Doe Tokyo)、Ryoya (ex. go!go!vanillas)、 Yohey (Curtiss)、プロデューサーでもある Steven(ex. Kando Bando)により東京で結成された。同年6月に会場限定盤としてリリースした1st EP「What We Wanted」は発売から4か月で完売、11月には2nd EP「July」をリリース。結成初年度ながらサマーソニック2017、マグロック2017といった大型フェスティバルへ出演のほか、MANDO DIAO東京公演サポートアクトも果たしている。

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INTERVIEW

『SYNCHRONICITY’18』出演オーディション突破アーティスト特集:「弱虫倶楽部」インタビュー

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皆さんは、弱虫倶楽部というバンド名からどんなイメージを連想すだろうか?ごく控えめに言っても、それは決してポジティブなものではなだろう。しかし、彼らの音楽を一度耳にするとそんなイメージはいとも簡単に覆され、そこに全く新しい価値を提示してくれる。脆く繊細な歌声の先にある揺るぎのない信念と、混沌としたサウンドに埋もれることなく響くポップなサウンド。弱虫倶楽部というバンド名の由来から見えてくるバンドの核心を、Vocal.安島の言葉で語ってもらった

 

 

インタビュー・テキスト:中村圭汰
編集:麻生潤

Supported by 基本 CMYK

 

 

 

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— まずは出演決定おめでとうございます。多数の応募の中を勝ち抜いての出演となりますが、今の気持ちを率直に教えてください。

 

安島:

素直にとても嬉しいです。このバンドを結成して初めて勝ち取った結果なので。

 

— 結成僅か1年での出演決定はバンドの持つポテンシャルの高さを感じます。

 

安島:

そうですね。やっぱり俺達はすごいなあ、という気持ちでいっぱいです(笑)。調子に乗りたい気分です。

 

— 多数の応募があった中で激戦を勝ち抜いての出演。調子に乗ってもいいと思います(笑)。加えて今回はGladのトリでの出演ですね。

 

安島:

僕個人としても人生において、こうした勝敗のあるものを最後まで勝ち抜くことが出来たのは初めての事なので本当に嬉しく思っています。演奏するたびに手応えや成長を感じてきましたが、一つ目に見える結果として出演が決まったことはバンドとして大きな自信に繋がりました。

 

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— 今回のオーディションはどこで知ったんでしょう?

 

安島:

何かオーディションに応募したいと思っていた時に、Eggsのサイトで記事を見つけ応募しました。

 

— 元々『SYNCHRONICITY』は知っていましたか?

 

安島:

はい。かっこいい音楽をやっているアーティストが揃ったラインナップがとても好きです。

 

— ありがとうございます。ちなみに、今回も非常に豪華なラインナップでの開催となりますが、個人的に観てみたいアーティストは誰ですか?

 

安島:

そうですね。WONK、Tempalay、King Gnu、Ovall、DALLJUB STEP CLUB、Yasei Collective、SOIL&”PIMP”SESSIONS、bonobos、水曜日のカンパネラなど…。挙げればきりがないんですが…。

 

— 参加者としても十分に楽しんでもらえそうで良かったです。

 

安島:

そうですね。SYNCHRONICITYに出演するアーティストは、ジャンルは様々ですが、音楽的にとても洗練されているなぁと感じます。しかも、それでいてどのアーティストもきちんと独自のポップさを持っている。大衆的でありながらも、コアなリスナーやニッチな層からの支持もある印象です。そのラインナップに選んでもらえたのが本当に嬉しい。

 

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— フェスのオーディションはスキル面も判断材料の一つだとは思うんですが、それ以上に、フェスとアーティストの相性はとても重要な選考基準だと思っていて。安島さんの感じる「洗練された中にある独自のポップネス」みたいなものが弱虫倶楽部にもあって、それが今回の出演にも繋がっているような気がします。

 

安島:

弱虫倶楽部は沢山の音楽に影響を受けているのですが、そんな自分達の好きなものを大切に、且つ強烈なオリジナリティを持ち、それをポップに昇華する事が出来たらと思っています。弱虫倶楽部とシンクロ二シティのベクトルは遠からず、似ているように思います。

 

— 今話してもらったところと通ずる部分でもあるとは思うんですが、弱虫倶楽部が持つ「強烈なオリジナリティ」とはどんなものでしょうか?

 

安島:

そうですね。まず、弱虫倶楽部はバンドとして、前衛性、普遍性、そして独創性を持った音楽を打ち出したいと考えています。ユニークなサウンド、綺麗なメロディ、心に残る歌詞、面白い活動、常に新しい挑戦。普通の事かもしれませんがそうした事を大切にしたい。

 

ロックであり、ポップであり、アートであり、エンターテイメントであり、流行であり、伝統であり、それらの観点を軸に持ったバンドでありたいです。いつもどきどきするようなものを提案し、挑戦し続けていきたいと思います。

 

 

— バンドの軸というか、コンセプトみたいなものを明確に表現していますね。このバンドとしての軸はメンバー内で話しあう中で出来上がっていったんですか?

 

安島:

ある程度のコンセプトの様なものはありました。自分という存在を目一杯に使って、最大限かっこいい音楽、バンドを作りたい。そして、メンバー全員が思い描く、いい音楽、面白いバンド、そうしたものを追求していきたいと。ただ、結成時には盤石な態勢や見通しがあったわけではないので、とにかくまずバンドとして動き始めてみよう、という気持ちが大きかったです。

 

— 漠然としたイメージが、精力的に活動を行う中で少しずつバンドとしての軸となり、カラーとなっていったんですね。弱虫倶楽部というバンド名にはどういう意味があるんでしょうか?

 

安島:

バンド名はスティーブン・キングのホラー小説「IT」に登場する弱虫倶楽部からきています。物語の中で、少年少女が成長し、力を合わせて不良や怪物達と闘っていくんですが、そんな強い友情みたいなものに憧れがあって。不器用さや弱さはあれど、それらを肯定し前向きな表現に挑み続けたいという意味を込めてこのバンド名にしました。弱くても強い、最強の弱虫倶楽部を作りたいと思っています。

 

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— その話を聞くとバンドの印象が大きく違いますね。弱さと強さって対極ですが、そこはまさしく表裏一体というか。弱さを超えた先に弱虫倶楽部としての理想系があるような気がします。それでは最後、当日のライブに向けて一言お願いします!

 

安島:

ぶっちぎります!

 

 

弱虫倶楽部 プロフィール:
弱くて強い、最強の弱虫倶楽部を結成すべく集まった。2017年2月より活動開始。オルタナティブ、パンク、ニューウェーブ、エレクトロニカ、ヒップホップなどの音楽をルーツとした五人組ロックバンド。アナログな電子音と緻密に練り込まれたバンドアンサンブル。ソングライター安島裕輔の詩と声が、終わらないロックンロール物語を紡ぐ。

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