INTERVIEW

「MONO」が描く新しいフェスへの想い、『After Hours』で伝えたいこととは?

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MONO、envy、downyが中心となって新しくスタートするフェス『After Hours』。4/24(日)の『SYNCHRONICITY』はそのキックオフも兼ねた開催となる。

 

海外をメインに活動してきたMONOが日本で新しいフェスとスタートするということは、本当に大きく意味のあることだろう。しかし、なぜ今、MONOが主催バンドのひとつとなって日本でフェスを開催するのか?何を思い、何を伝えようとしているのか?

 

第一部では、海外での活動をベースにしてきたMONOの歴史を紐解いてきた。今回の第二部では、MONOが描く新しいフェス『After Hours』への想い、これからのビジョンを聞いた。

 

第一部はこちらから

 

 

インタビュー・テキスト・編集:麻生潤

 

 

 

俺はね、日本各地の本物の音楽と戦ってみたいんだよ。

 

麻生:
海外でたくさんのツアーを重ね、フェスに出演するMONOですが、海外と日本との温度差があるのも事実。後藤さんはそれをどう感じてますか?

 

後藤:
例えば、アジア一つ比べても、タイやインドネシア、モンゴル、ベトナムとかよりも日本が一番苦戦してるんだよね。もう日本での活動を止めようと思ったこともある。毎年思うんだけどね(笑)。俺はね、日本各地の本物の音楽と戦ってみたいんだよ。そうやって生きてきたしね。どっちが本物の音楽をやってるんだって勝負。それができるのが今回の『SYNCHRONICITY’16 – After Hours -』でもあると思う。

 

日本のすごい人達と戦いたい。アメリカとかはそんな風に実力でやってきて、口コミが広がって徐々に大きくなってきたんだよね。でも日本ではそれができない。個人的な感覚で言えば、戦わせてもらえていないっていう気持ち。それにすごく疑問を感じてる。今までリリースをすると、アメリカ、ヨーロッパ、オセアニア、アジア、そして日本と世界中でライブをやってきた。だけど、日本だけが広がらないんだよ。

 

麻生:
なるほど。日本の環境や音楽背景もあるかもしれないですね。ただ、インストゥルメンタルだからというのも変わりつつあると思います。

 

後藤:
そうだね。僕は今までインストゥルメンタルが不利だとか、自分のバンドがインストゥルメンタルだってことをあまり意識したことがなくて、ここ最近初めて感じているくらい。それくらい歌があってもなくても自分にとっては自然なものなんだよね。そういえば、envyもdownyもインストゥルメンタルじゃないよね(笑)。それくらい普段考えてないんだよね。

 

麻生:
それ僕も一緒ですね。『SYNCHRONICITY』で意識しないでブッキングを進めていくと、自然とインストゥルメンタルのバンドが多くなったり歌のあるバンドが多くなったりっていうことってあります。人に言われて気付くんですけど、あ、そういえば、そういうの全然意識していないなって。僕にとっても全てが一つの音楽なんですよね。

 

後藤:
それって本当に自然なことだと思うよ。だってさ、ベートーベンもエイフェックスツインも言ってしまえばみんなインストゥルメンタルじゃない?現代のポップミュージックって考えると、歌があるのが普通なのかもしれないけれど、そうじゃない時代もあったよね。音楽って一つだから。

 

 

麻生:
後藤さんは『SYNCHRONICITY』って知ってましたか?

 

後藤:
うん、『SYNCHRONICITY』は知ってたけど、どこかの企業がやってると思ってたんだよね。もちろん悪い意味ではなくて。東京発信のフェスであれだけやってるのってすごいなって。東京的なのかなぁと。でもどこのフェスにも出してくれという動きを今まで一度もしたことなくってね。

 

麻生:
ありがとうございます。今回はMONO、envy、downy発信のフェス『After Hours』を始めたいというところから、『SYNCHRONICITY』でのキックオフ・コラボレーションということになりましたね。

 

後藤:
今回『SYNCHRONICITY’16 – After Hours -』をやることになって、どういう風に自分が考えればいいんだろうなって中学校の頃まで振り返ってみちゃったんだよね。大阪のパンクから、九州のめんたいロックまで。そういう気持ちで日本を振り返ってみないと忘れていたことが一杯あって。

 

俺はノブくん(envy)と似てるけれど違うところもあって。ロビン(downy)もまた別なんだよね。一緒にやるってことはすごい大きなエネルギーになるから。どういう気持ちで向き合おうかなと思ってね。今回こうしてやるってことは、日本のカルチャーに興味を持たないといけない。でも正直しらけちゃってたんだよね。だから、日本に対して初めて熱が出るくらい考えた。envyとMONOも最初は相当仲悪かったんだけどね(笑)。

 

麻生:
え、そうなんですか?

 

後藤:
そうだよ、薩摩と長州くらいヤバかった(笑)。いやenvyなんてもう、MONOにあったらぶっ殺すみたいな感じだったから。もちろん僕らもそうだった。そういうのを突き抜けて仲良くなったんだよね。

 

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12/10, 2014 Islington Assembly Hall, London, UK

 

 

僕らが日本で活動する場を与えてくれたバンドがenvyだった。

 

麻生:
それが一緒にやるようになるなんて素晴らしいですね。そこからどんなふうに『After Hours』へと繋がっていったんですか?

 

後藤:
僕らが日本で活動する場を与えてくれたバンドがenvyだったんだよね。彼らが海外で活動している僕らをリスペクトしてくれているように、僕らは日本で活動し続けてきたenvyを凄いリスペクトしててさ。そんなenvyが日本で僕らをサポートしてくれるようになってフェスをやりたいって言ったときに、僕らも彼らの人脈と関わってみたいと思ったんだよね。そこにdownyのロビンとも合流して、彼も同じようなことを考えていて形になったんだ。そうして始まっていったんだと思う。

 

ただ僕は日本で演奏する場を与えてもらってるって感覚もあるんだよね。潤くん(SYNCHRONICITY主催者)に対してもこういう場を与えてくれたことに感謝してる。もしかして、これが僕らの日本で活動する第一歩になるんじゃないかなってね。日本を諦めなくてね、進んでいくぞっていうエネルギーに変われたらいいなって思う。

 

麻生:
これからは出演とともに主体的に関わる立場ともなり、随分環境が変わりますよね。長く海外で活動しているMONOが日本でフェスを立ち上げるって、本当に意味のある大きなことだと思います。

 

後藤:
今回新しく会うアーティスト達に対してもすごく考えた。僕らができることは何だろう?って。僕なんかは音楽にずっと救われてきて、音楽がなかったら自分が何者かも分からないし、何のために生まれてきて、何のために死んでいくかさえ分からなかったんだよね。そういう気持ちで世界へ出て必死で頑張ってきたら、たくさんの人が認めてくれた。だから、今度は僕らが世界の人たちに対して、明日を生きる勇気だとかリスペクトだとか、そういうものを音楽に変えて恩返ししたいと思ってるんだよね。

 

それは日本に対しても一緒で、新しい若いバンド達に、食べるための音楽ではなく、好きな音楽をやって好きなように生きていくっていうことを僕らの経験を通して伝えていきたい。MONOはそのためのいいサンプルになり得るんじゃないかなって。音楽人としてもそうだし、そういう年齢にもなったのかなとも思うね。それとともに日本の先輩のバンドに大きなリスペクトがあって、話を聞いてみたいし、海外で活動してきた僕らが伝えていけることも形にしていきたい。そういう場があるのは素敵だよね。

 

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4/27, 2013 El Plaza Condensa, Mexico City, Mexico.

 

麻生:
MONOの経験が生きてくるのって本当に素晴らしいことだと思います。有機的な場にしていきたいですね。僕が『After Hours』に対して思ったことは、envy、MONO、downyってみんなミュージシャンで僕は違う。ただ、その違う感覚があるからこそ、みんなが持っているエネルギーを上手くお客さんに伝えることができると思ったんです。そういうアーティスト発信のものって本当にかけがえがない。だから、僕はそんな素晴らしい感覚を持ったミュージシャンの想いや熱を伝えていきたいです。僕が『After Hours』に持つハートは『SYNCHRONICITY』と変わらないですからね。今回もそのバランス感覚が面白いです。

 

後藤:
そうだね。その先駆けとなる今回はまた本当に面白い企画になっていると思う。『After Hours』はこれからスタートしていくものだけど、10年続けてきた『SYNCHRONICITY』ってすごいよね。幅広さがまた素晴らしくて、ウッドストックだって、ジミヘン、スライ、サンタナ、ジャニスとか、色んなバンドが出ていてジャンルは多種多様なんだけど、それらみんな一つで、もう全部が素晴らしい。そういうエネルギーがつまっている『SYNCHRONICITY』の振れ幅って興味深いよ。今回の『SYNCHRONICITY – After Hours -』楽しみにしてます。

 

 

 

色んな人たちが日本で活躍し、海外で活躍し、戻ってくる場所。20年後の『After Hours』はそうなっていなきゃいけない。

 

麻生:
これから始まっていく『After Hours』ですが、どういう風にしていきたいっていうイメージはありますか?

 

後藤:
海外のレジェンドのバンド(The Rolling Stonesなど)は「現役」だって感じるけれど、日本はそう感じられるロックバンドって全くいない。だけど、僕らの世代は、最初の現役のロックバンドになるって気持ちでいる。そして次の世代に繋げていきたい。今回はその最初の一歩だと思う。色んな人たちが日本で活躍し、海外で活躍し、戻ってくる場所。それが『After Hours』だったら面白いなって思う。本物が集まる祭典。20年後の『After Hours』はそうなっていなきゃいけないし、そうできればすごいフェスティバルになると思う。

 

麻生:
それができたら最高ですね。まずは今回のキックオフ、MONOとしてどんなライブをやりたい?

 

後藤:
ハリウッド映画しか観たことがなかった人たちが、スタンリー・キューブリックの映画を観て、「こんな芸術があるんだ!」って、いい映画とかいい本を見たときみたいに、人生観がガラっと変わるような誰もが今までに感じたことがないような体験を音楽で表現してみたい。そして、日本人の人達ともっとシェアがしたい。本気でね。僕たちはいつでもそう思い続けて演奏をして、作品創りをしているのだけど、今年は9枚目のアルバムを秋にリリースする予定でいて、それがこの前出来上がったんだけど、凄いことになったから早くみんなに聴いて欲しいなって思ってるよ。ライブをやるのもすごい楽しみにしてる。

 

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Photo by Teppei

 

麻生:
MONOのこれからのビジョンは?

 

後藤:
日本では「夢は見るもの」なのかもしれないけども、アメリカでは「夢は叶えるもの」っていう意識をみんなが持っている。僕たちは、世界中でオーケストラとライブをやりたいって真剣に思ったら、色んな人の協力を得て叶える事が出来たんだよね。そんな風に夢を次々に叶えてきた。今一番思うのは、まだ世界で誰もやったことがない新しい音楽をやりたい。そして何百年、何千年って長い歴史の中に残していきたい。そして、何が何でも世界最強のライブバンドになって世界一のバンドになりたいんだ。その想いはずっと変わってない。

 

 

MONO_5_bw_nologo_1000MONO プロフィール:
海外でのリリースやツアーを精力的にこなし、圧倒的な支持を受けている4人組インストゥルメンタル・ロック・バンド、MONO。オーケストラとシューゲーズギターノイズを合わせた独自のスタイルが国内外で非常に高い評価を受け、ロックミュージックの域では収まらない音楽性を発揮し、イギリスの音楽誌NMEでは”This Is Music For The Gods”__神の音楽と賞賛される。

 

ライブにおいても20名規模のオーケストラを従えたスペシャルショーをニューヨーク・東京・ロンドン・メルボルンで2009年に行う。年間 150本におよぶワールドツアーは50カ国以上に渡り、10万人を動員。日本人バンドとして、世界で最も多くのオーディエンスを動員したバンドのひとつとなっている。

 

これまで9枚のアルバムをリリースしており、国内外で高い評価を獲得している。最新作は2014年にアルバム2枚同時リリースした”The Last Dawn”、”Rays Of Darkness”。

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INTERVIEW

これはちょっと2017年の衝撃かも?色んな予想を裏切りながら進むジャパニーズ・オンナ・バンド「CHAI」の等身大インタビュー。

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なんだなんだ?このなんじゃこれ感!?異常に歌詞に耳が引っ張られる。だけどとっても曲がいい。不思議なアンサンブルと絵面が頭から離れない。これってすっかりCHAI中毒!?

 

今年の『SYNCHRONICITY』のダークホースとして、MANNISH BOYSと渋さ知らズオーケストラの間に出演。爆発のパフォーマンスを繰り広げたCHAI。ライブ中に色んなところから聞こえてきたCHAIへの賛辞は、これからの人気を裏付けているだろう。

 

2015年の活動開始からわずか2年。まだ成長途中でありながら、どこにもない個性を引っさげて2nd EP 『ほめごろシリーズ』をリリース。音楽とは裏腹の彼女たちの客観的なセルフ・プロデュース力は想定外。色んな予想を裏切りながら進むCHAIの等身大インタビュー。

 

 

インタビュー・テキスト・編集:麻生潤

 

 

ライブに対する気持ちがすごく変わった。もっと伝えよう、伝えようって。そういう感覚をアメリカで感じたから、たぶん『SYNCHRONICITY』のとき爆発してた。(カナ)

 

麻生:

4月は『SYNCHRONICITY’17』へのご出演ありがとうございました!CHAIはMANNISH BOYSと渋さ知らズオーケストラの間だったよね?ここはかなり狙ってタイムテーブル組みました笑。対照的な2組の大御所に挟まれてのステージだったけど、初めての『SYNCHRONICITY』はどうだった?

 

マナ:

あんな一杯の人に観てもらえたのは初めて!ちょー楽しかった。

 

ユウキ:

すごい楽しかった!全然人いなかったらどうしようって思ってたし笑。

 

カナ:

音楽の最新を感じた!

 

ユウキ:

分かる!いろんなバンド観たけど、これから来る音楽の最新を感じた。麻生さんのCINRAでのインタビューの言葉の通りだった。

 

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麻生:

あはは、読んでくれてありがとう。『SYNCHRONICITY』は色んなクロスオーバーをすごく大切にしてるんだけど、それがいい形で実現して良かったです。

 

ユウキ:

本当すごいところに挟まれてたー!笑。

 

麻生:

あはは、一番狙ったのはCHAIでした笑。

 

一同:

嬉しい!ありがとう!

 

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麻生:

初めてCHAIのライブを観たのは下北沢のFEVERだったんだよね。そこから『SYNCHRONICITY』まですごく進化しててグルーヴが生きてきてるのを感じました。この短い間にもサウス・バイ・サウスウエスト、アメリカツアーと積み重ねてきましたが、自分たちの中で変化はどう?

 

カナ:

ライブに対する気持ちがすごく変わった。もっと伝えよう、伝えようって。そういう感覚をアメリカで感じたから、きっと『SYNCHRONICITY』のとき爆発してた。

 

マナ:

分かる!色々爆発してた。アメリカでは本当に色々感じた。より日本人であること、クールにやらないこととか。今ってクールな音楽が日本で流行ってると思うんやけど、自分たちはそういう立ち位置じゃないところでもっと日本人っぽい、女でこれくらいできるんだっていうパワフルな音楽を目指したいなって。また、よりエンターテイメントでもありたいなって思った。

 

ユウキ:

そうそう、笑わせたいって気持ちも。芸人じゃないけど、笑うってすごいいいことだなって。アメリカではゲラゲラ笑ってくれて、観てる方もやってる方も楽しい。そういうことがライブでエンターテイメントとしてできたら最高だなって。

 

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麻生:

エンターテイメントの意識は最初から感じてるね。ライブはもちろん、曲の構成や歌詞でも。歌詞はちょいちょい挟んでくるよね!ベイベとか笑。ここにベイベって来るか普通!って感じで笑。

 

一同:

爆笑。

 

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音楽に芸術を感じたいなって思う。CHAIの音楽もそうだし、私たちが好きな音楽も全部芸術だなって。芸術作品を意識してるから、絶対こうなる形っていうのが好きじゃない。(ユウキ)

 

麻生:

CHAIの言葉の使い方ってすごく新鮮というか、ないでしょ、こういう言葉の使い方!笑。でもそれはCHAIの魅力を印象付けているところだと思う。言葉選びや使い方のセンスを感じるし、いい意味でめっちゃふざけてる!歌詞の内容も深いんだけど、それ以上に一つ一つの言葉に引っ張られてしまう。そんなインパクトがあるよね!

 

マナ:

ベイベは特に意識してなかった!

 

ユウキ:

初めてそんな感想聞いた笑。

 

麻生:

また、曲を聴いてると一々予想を裏切ってくる。ポップ・ミュージックなんだけど予定調和じゃない。って、俺、CHAIの魅力紹介してるみたいだね笑。でもそれが本当に素敵だと思う。曲の構成も独特なものを感じるんだけど、こだわりのポイントは?

 

ユウキ:

音楽に芸術を感じたいなって思う。CHAIの音楽もそうだし、私たちが好きな音楽も全部芸術だなって。芸術作品を意識してるから、絶対こうなる形っていうのが好きじゃない。ジャンルを問いたくないって思ってる。

 

マナ:

恋愛の歌詞は絶対書かない。応援歌やオール英語の歌詞っていうのも嫌だ。絶対日本語で歌いたい。

 

 

 


麻生:

うん、確かに日本語で歌ってるよね。でも言葉の使い方も含め歌詞はCHAIの個性を際立たせてる。そこにポップとキャッチーが同居してる。

 

マナ:

ポップっていうのは意識してる。

 

ユウキ:

キャッチーさも意識してるね。ほめごろシリーズの方がよりキャッチーかもしれない。

 

ユナ:

そうやね、CHAIらしいキャッチーさというか。

 

麻生:

CHAIは日本人的な感性やポップさキャッチーさとともに、ダンスミュージックの要素をすごく大切にしてるのも感じます。そして、さらにそれが強くなってきてるなって。よりグルーヴィーになってきてるって思う。

 

マナ:

それはめっちゃ意識してる。

 

カナ:

うん、どの曲もダンスミュージックでありたいと思ってる。特にベースとドラムはそこにこだわってます。

 

ユウキ:

一番考えてる。ただ、あんまりグルーヴを意識しすぎてテクニックに走ったり、自己満足的な意識を持っちゃうのは違うなと。グルーヴィーでありつつもキャッチーさも大事。バランスってめっちゃ大切。

 

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自分たちはなりたい方向になってきてるって思う。自分たちの理想のアーティストに近づいていってる。それはすごくいいことだし、今回の作品で成長を感じた部分でもある。(マナ)

 

麻生:

CHAIはどうやって曲を作ってるの?

 

カナ:

マナがメロディーを作って、ユウキが歌詞、私がコード、ベースライン、ドラムと結構バラバラ。最初ドラムとベースだけをとりあえず考えて、それにメロディだけ乗せて、あとは全部後付けっていうことも多い。共同作業なんですよね。

 

麻生:

え、共同作業?楽器って意味じゃなくてやることがなんとなく分かれてるってこと?

 

マナ:

そうそう、何となく分かれとる!曲はその場でババっと作る。私が何かを持ってきたとかいうのもなくて、その場のテンションで。スタジオで一斉に。例えば、こういう曲のこういうリズムが好きだから、ちょっと叩いてみてって言って、叩いてもらってそこにメロディを乗っけたり。そのあとコードつけて、ベース作ってみたいな。さらにそこに歌詞を加えてって。

 

麻生:

なるほど。歌詞やメロディを分担しつつも、全体の構成はみんなで考えていくんだね。曲作りで難しいなって思うことは?

 

マナ:

メロディから作って持ってく人って多いと思うんやけど、CHAIにはそういう固定的なものがないから、その場で思い浮かばなかったらもうメロディできん。そういう恐怖があるかも笑。絶対思い浮かぶんだけどね!でも考えながら次どうしようかなって時間がかかるから、人より時間がかかっとるところってあるかもしれん。もともとできとるわけじゃないから。アレンジに時間がかかるかも。

 

 

 


麻生:

前作「ほったらかシリーズ」、今作「ほめごろシリーズ」とE.Pでのリリースだね。これには狙いもあるんだろうけど、アルバムではなくてE.Pにした理由は?

 

マナ:

まだE.Pかなって。2枚目だし、やっと「ほめごろシリーズ」でCHAIを知る人が増えるって思ってて、そういう意味でE.Pかな。アルバムだとうっとおしいじゃん!知らんと。そんなに聞かねーよ!みたいな笑。

 

麻生:

あはは、でもE.Pが続く流れとてもいいね。前作、ほったらかシリーズに続き、今作はほめごろシリーズ。しかしこのタイトル、、、笑。前回の「ほったらかシリーズ」から一つ一つの曲が長くなってきてるよね。

 

マナ:

そう、前はだって3分以上はやらないって決めてたから。すぐ飽きちゃうし!ラーメンとかでも。そういう感覚がすごくあって。でもいい曲ができたら、いいかなって思ってたから。長くしちゃったね。今回は。

 

麻生:

なるほど。ということは自分たちの中で必然性を持って長くしたってことかな?

 

マナ:

そんなに意識はしてないんだけど、自分たちはなりたい方向になってきてるって思う。自分たちの理想のアーティストに近づいていってる。それはすごくいいことだし、今回の作品で成長を感じた部分でもある。だから、曲の長さも意識しなくなったのかも。前作は必ず3分以内でやろうってのがあったけど、そんなこと気にせず音楽がいいからっていう考えになった。またどうなるかはわからないけど。

 

 


 

「ほめごろシリーズ」は今褒めどきだよって意味だから、もっとキャッチーでCHAIが今伝えたいことを全部詰め込んだっていうような感覚。(カナ)

 

麻生:

前作の曲「ぎゃらんぶー」ってとてもいい曲だなって思ってて、その発展系が今作の「ボーイズ・セコ・メン」という印象を持ちました。また一方で、「sayonara complex」っていうメロウなバラード曲もあり、新しいCHAIの姿が見れたなって気がする。さっきなぜ続けてE.Pなの?って質問もしたけれど、こうして並べてみると、それぞれの違いが浮き彫りになってくるというか、成長や変化が見て取れるのがとても面白いと思う。今回の2nd EP「ほめごろシリーズ」を作るにあたって、前作からの変化ってどういうところがあるんだろう?

 

マナ:

好きなアーティストが変わったところは大きい。影響されている部分はあるから。

 

ユナ:

好きなアーティストにはすごく影響されてるね。

 

ユウキ:

うん、あと作るモチベーションが全然違うかも。

 

麻生:

モチベーションというのは?

 

カナ:

「ほったらかシリーズ」は、何やっててもバーって全部ほったらかしてそのEPだけを聴きこんじゃうくらいな曲。バリエーションが全部すっごく違うもの、展開も「え?!」っていうものが作りたかった。「ほめごろシリーズ」は今褒めどきだよって意味だから、もっとキャッチーでCHAIが今伝えたいことを全部詰め込んだっていうような感覚なんです。だから「sayonara complex」のようなエモいのも入れようって。多分泣けると思う。大好きってなると思う!笑。

 

麻生:

うん、泣けた。泣けました。

 

一同:

あー、うれしー!ほんとー?!

 

麻生:

でもあれ?CHAIってこんなだったかな?って笑。真面目な感じ?っていうのも思った笑。

 

一同:

笑。

 

麻生:

あはは、でもこれって面白くてね、「sayonara complex」まで聴いて、改めて歌詞を見てみようかなって思っちゃう。そういう魅力が散りばめられてるんだよね。そういえば、今作の「ほめごろシリーズ」は今褒めどきだよって言ってたけど、タイトルから付けたの?

 

ユナ:

たしか、後付けだ。「ほったらかシリーズ」もね。

 

麻生:

それじゃ、5曲完成してタイトルつけるときに、私たち今褒めどきだから、「ほめごろシリーズ」にしよっか?って感じ?笑。

 

ユウキ:

笑。候補は一杯あったんだよね!なんとかシリーズっていう候補で笑。で、これが今一番しっくりくるねってことで、決まったの。

 

カナ:

そうそう、さっきマナが言ったようにきっとこれでCHAIのことを知ってくれる人が増えるから、今褒めておかないとお前ら出遅れるぞみたいな笑。

 

麻生:

あはは、しかしCHAIって自分たちのことをすごく客観的に考えてるね。ちょっと大人な僕としてはこれ対応どうしよっかなっていうこともあるけれど笑、セルフ・プロデュースの意識をすごく感じます。

 

マナ:

すごい考えとる!

 

ユウキ:

うん、すごく考えてる。見た目から、もう今日の服から考える。何着るか、いつ何をどうやって出そうかってところまで。

 

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photo by むらかみみさき

 

 

今影響を受けているアーティストのこの曲みたいにしたいっていうのが根本にあって、そういう風にアレンジしてるよね。この展開、こんな感じでぶち込もうっていいながら、だんだん曲が変わっていってCHAIの音楽になっていく。(カナ)

 

麻生:

CHAIの今の音楽ってどういう風にできてきたんですか?2013年結成して、2015年から活動開始って感じだよね?

 

マナ:

ほとんど2015年から活動開始しとる感じだと思う。

 

ユナ:

楽曲とかは私たちの好きな音楽にすごく影響されて、洋楽に寄って行ったところありますね。

 

カナ:

今影響を受けているアーティストのこの曲みたいにしたいっていうのが根本にあって、そういう風にアレンジしてるよね。この展開、こんな感じでぶち込もうっていいながら、だんだん曲が変わっていってCHAIの音楽になっていく。

 

 

 


麻生:

「sayonara complex」はCHAIの中で新しい引き出しの曲だけど、自分たちの中でこういうものを作りたいって流れの中で出てきたものなの?

 

マナ:

あれ、フェニックス!あれ仮タイトルがフェニックスだったっていうくらいフェニックスだった。今でもフェニックスって読んじゃうくらい馴染みがあった!

 

ユウキ:

「If I Ever Feel Better」だね!セトリもね、フェニックスって呼んじゃうくらい!笑。

 

麻生:

なるほど、でも残ってるのは「クス」だけだね笑。

 

マナ:

ホントだ!笑。でも本当フェニックスにしたかったの。でも全然なんなくて笑。

 

カナ:

「sayonara complex」だけは最初にメロディとコードがちゃんとあって、そこから全部考えたから、一番アレンジの時間がかかった。崩せなくて。

 

ユウキ:

メロディ一回できたやつ全部変えたもんね。

 

マナ:

そう、全部変えた。最初はあんなラップみたいなメロディじゃなくて、コードに合わせたメロディがちゃんとあった。だけどなんかつまんなくて、ラップにしちゃった。ラップっていうのかわからんけど、私はすごいCSSとかトム・トム・クラブとか、ああいう中途半端なラップまで行かんメロディがすごい好きなの。Aメロが大体ああいう不気味な感じじゃないですか。リズムがちゃんとあって。それを日本語でやってる人ってあんまりおらんけど、それができるのがCHAIかなって思って。

 

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photo by むらかみみさき

 

 

まだそんなに苦しめるときじゃないから「sayonara complex」くらいでちょうどいいっていう感覚はすごいある。もうちょっと先かなって思って。(マナ)

 

麻生:

今までの曲とカラーも違うよね。どうしてこの曲が生まれたんだろう?

 

カナ:

最初こういうの出していいかわからないなって思ってた。あんまりバラードっぽいのも違うんじゃないかって。これはCHAIなの?って。ぎゃらんぶーみたいなのがメインだったからね。戸惑いはあったけど、でもこういうの見せていくとたぶんCHAIにハマる人も増えるし、違うお客さんもつくんじゃないかなと思って。

 

麻生:

え、何だかディレクターとかマネージャーみたいだね笑。めっちゃ考えてる!

 

マナ:

すごい考える!だって、マイケル・ジャクソンの「Heal The World」をよく聴くんだけど大泣きするんだよ、4人でみんな。それくらい苦しい音楽ってあるやん。聴いとるだけで胃が痛いやつ。そういう音楽をいつか作りたいんだけど、それってやっぱりその人に夢中になっちゃうんだよね、苦しいから。私もそういう音楽を作りたいって思ったけど、まだそういう音楽を出すときじゃないから「sayonara complex」くらいの雰囲気でちょうどいいっていう感覚はすごいある。もうちょっと先かなって思って。

 

ユウキ:

うん、まだ言えない。CHAIは。タイミングが絶対ある。そう、すごい考える。そういうことも。

 

麻生:

なるほど、それは分かる気がする。

 

マナ:

あんな世界が平和だどうのとか、そんなことを言える立ち位置じゃない。今言われてもうっとおしいと思う。私だったらうっとおしい。まだ、これからの私たちに「君ならできる」なんて言われたら、お前は一体なんだんだよ!って思う。まだその立ち位置じゃないから。いつか言いたいけど、まだ違う。

 

麻生:

等身大でありたいってこと?

 

マナ:

そうそう!等身大でありたい。それはめっちゃ重要。

 

麻生:

なるほど、確かにそういうのってあるね。その人の等身大の言葉って大切だよね。誰が何言っても、嘘だったら伝わらないからね。

 

ユウキ:

うん、その時の等身大であるってことが大切。言葉の重みがまだ伝えられないから、それを抱えられるほどじゃないし。今の自分たちをきちんと響かせたいって思う。

 

マナ:

そういうのって等身大っていうんだね!そういうことだ!覚えた!

 

麻生:

あはは、そんなに言葉のマジック持ってるのに!でもそれはすごく貴重な話。CHAIを側から見ると、何ていうかどう捉えたらいいかわからない不可思議さ、なんじゃこれ感が先に立つんだけど、一歩踏み込んでみなければわからない奥行きをすごく感じました。最後にこれからCHAIのやりたいことなど教えて下さい。

 

マナ:

やりたいことは一杯あるんやけど、まだワンマンをやったことないからワンマンをやりたい。

 

カナ:

うん、でも普通のライブじゃなくて、いろんなことを取り入れたワンマンがしたいから、なんかすごい時間がかかる気がする。ショウとして見せられるワンマン。

 

マナ:

うん、ちゃんと一個のショウとしてエンターテイメントしたい。

 

麻生:

CHAIの魅力に溢れた初ワンマンは、8/18(金)の東京・下北沢BASEMENT BARだね!楽しみにしてます!ありがとうございました!!

 

 

CHAIリリース情報


2nd EP 『ほめごろシリーズ』  

発売日: 2017年4月26日(水)

品番: CHAI-0001

価格: 1,600円(税抜)

レーベル: OTEMOYAN record

 

[収録曲]

1.Sound & Stomach

2.クールクールビジョン

3.ボーイズ・セコ・メン

4.ヴィレヴァンの

5.sayonara complex

 

 

CHAI ライブ情報


8.11(金・祝)

名古屋CLUB ROCK’N’ROLL(愛知県)

18:00開場/18:30開演

前売り\2500 (+1drink)

ゲスト:プププランド , Homecomings

 

8.12(土)

心斎橋LIVE HOUSE Pangea(大阪府)

18:00開場/18:30開演

前売り\2500 (+1drink)

ゲスト: DENIMS 

DJ: DAWA (FLAKE RECORDS) 

SHOP: guumee

 

8.18(金) 

下北沢BASEMENT BAR(東京都)

19:00開場/19:30開演

前売り\2800 (+1drink)

※ワンマンライブ 

※取置予約の実施はございません

 

発売日 7.2(日) 10:00

 

■CHAI

CHAI(ちゃい)
双子のマナ・カナに、ユウキとユナの男前な最強のリズム隊で編成された4人組、『NEO – ニュー・エキサイト・オンナバンド』、それがCHAI。誰もがやりたかった音楽を全く無自覚にやってしまった感満載という非常にタチの悪いバンドで、2016年の春以降、突然いろんな人が「CHAIヤバい」と韻を踏みながら口にし始め、それに気を良くして8月にSpotify、Apple Music等のストリーミングサービスで『ほったらかシリーズ』を配信したところ、ノンプロモーションなのにSpotify UKチャートTOP50に収録曲『ぎゃらんぶー』が突如ランクイン! (※最高位36位)。が、CDの流通をし忘れてたことに気付き、12月7日より遅ればせながら全国のレコード店にて発売中。2017年SXSW出演と初の全米8都市ツアーも決まり、その常軌を逸したライブパフォーマンスを観てしまった全バンドマンがアホらしくなってバンド解散ブームすら起こりかねないほど、彼女たちに触れた君の2017年度衝撃値ナンバーワンは間違いなく『NEOかわいいバンド』、CHAIだよ!

 

オフィシャルサイト:
http://chai-band.com

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