INTERVIEW

乗り越えた先にあるポップとグルーヴ、RIDDIMATESの今 リリースパーティーいよいよ開催!

image1

6/21(水)に5thアルバム『OVER』をリリースしたRIDDIMATES。前作から実に3年。メンバーの脱退や加入、様々な時期を乗り越えて待望のアルバムが完成した。そのアルバムは実に爽快で軽やかだ。

 

今年の『SYNCHRONICITY』にも4年ぶりに出演。時代とともに変化してきた『SYNCHRONICITY』もRIDDIMATESのようなダンスサウンドはルーツと言えるようなもの。O-WESTに広がる熱いグルーヴ、笑顔に溢れたフロアにこのバンドが積み重ねた歴史が見えた。

 

7/22(日)には久しぶりのリリースパーティーを渋谷WWWで開催する。今作のサウンドがライブにどう昇華されていくのか。その開催ギリギリの最中、今作とRIDDIMATESのライブへの想いを聞いた。


 

インタビュー・テキスト・編集:麻生潤

 


 

もがいてもがいて自分らがいいと思える作品が出来れば、それはもう超えてるんだと。(CrossYou)


麻生:
前作から3年、5thアルバム『OVER』のリリースおめでとう!2016年の「Swandive」からも感じてたけれど、キャッチーさとグルーヴがバランス良く融合した爽快なアルバムに感じます。久しぶりのリリースになるけれど、今作はどういうところをテーマに取り組んでいきましたか?

 

CrossYou(T.sax):
そうですね、一言だと『超える』ってことになるんだと思います。

 

麻生:
超える?

 

CrossYou(T.sax):
はい、もうちょっと言うと、前のアルバムJOYでテーマだったPOPを突き進めつつ、去年のシングル収録Swandiveのダブルサックスによる2MC感のある曲や、前から持っていた辺境ミュージック、その全てを上回る、超えるアルバムでないと意味がないと思っていました。

 

ただ、アルバムのライナーノーツをヒサシさん(ヒサシtheKID)に書いてもらって、腑に落ちたというか、めちゃくちゃもがいて、メンバーやサポートしてくれた方々と納得の作品が出来て、ヒサシさんと呑んで話してライナーノーツ読んだら、あぁそうかと。それでよかったんだと。もがいてもがいて自分らがいいと思える作品が出来れば、それはもう超えてるんだと。

 

あとは『想いが言葉を超える』ってキャッチコピーは気に入っていますね。

 

麻生:
まさしくRIDDIMATESに相応しいキャッチコピーだね。

 

akirag:
敢えて何か一つのジャンルを狙うのではなくて自分達にある響きやビート、グルーヴ、作曲者が描く曲の雰囲気を素直に曲に落とし込む作業をしたのが今回のテーマになったのかなと。その結果、ジャンルも雰囲気も結構バラバラになった感はありますが、その全てを一枚のアルバムにして聴いてみると僕らにしか表現出来ないリディメイツサウンド、ブラスロッカーズサウンドに自ずと仕上がったと感じています。アルバムのジャケットは曲数と同じ13色で構成されているのですが、その色も一つ一つはバラバラでも合わさる事で一つの作品に仕上がっているのも通じています。

 

image2


 

削ぎ落とす作業をしていってるのも聴きやすさに繋がってるのかも。(akirag)


麻生:
アルバムジャケットは曲数と同じ13色で構成されてるんだね!個人的にも聴いてるとバラバラというよりもRIDDIMATESならではのジャンルのあり方を体現してる気がする。それがポップで軽やかで力の抜けたグルーヴに昇華されてるなって。それがすごく心地良い。また、新曲の数々の音源を比べると2016年の公開された「Swandive」よりも一層聴きやすくなってる気もします。そこからの変化って何かありますか?

 

CrossYou:
引き算は結構やりましたね、今まで自分が全部盛りのアジテートさせる音楽が好きでリディメイツもそうだったんですけど、徐々にメンバーの色が出てきて、真ん中ぐらいになったというか、こっちもできるんだよっていうね。ただ、今後は両極端でもいいかなとも思っています、ガチャガチャしてる曲もあれば、シンプルなのもあったりと。

 

akirag:
前作のリリース後、キーボードの脱退もありサウンド面で再考する必要がありました。新たにキーボードを入れるのか否か。メンバーで話しあった結果キーボードは入れずに曲を、そして音をシンプルに間を作る感覚で作っても良いんじゃないかと言う結論に至ったのもあって割と削ぎ落とす作業をしていってるのも聴きやすさに繋がってるのかもしれません。

 

麻生:
児玉奈央ちゃんをゲストに迎えたSpanky Wilsonのカバー「LOVE LAND」。ライトで優しいカバーがとても印象的です。唯一のボーカルナンバーだけど、共演するにいったった経緯は?また、どういうアプローチでこういうカバーになったんだろう?

 

CrossYou:
まず、ひとつに高校の先輩ってのが大きくて、結構前から、一緒にやりたいとは話してて、ついに叶った感じです。1作品に1曲はボーカルを入れているので、次何やろうかって話してて、ベースの大ちゃんがSpanky Wilsonの別曲を持ってきて、それいいねってなったんだけど、それなら、この曲いいよって俺の好きな曲を提案して決まった感じです。実はCharles Wrightが原曲なんですが、Spanky Wilsonが唄って有名になった曲で、Charles Wrightがメローで、Spanky Wilsonがアッパーな感じ、僕らのはその中間な感じですね。

 

RIDDIMATES / LOVE LAND feat.KODAMA NAO【OFFICAL VIDEO】

 

 

 

 

曲的には一昨年でも去年でも出せたのですが、出さなくて良かったなと、ちゃんと必要な年月でした。(CrossYou)


麻生:
前作から3年ということで、またアプローチ方法も違ったと思うんだけど、意識して取り組んだことは?

 

CrossYou:
結構毎回なんですが、『現状に感謝しながらも満足せず、新しい事へ挑戦』というのが常にあるので、エンジニア、レコーディング・スタジオ、マスタリング・スタジオ、アートワークを全て新しい方々、新しい場所で行いました。

 

akirag:
やはり僕らはそれぞれの曲の熱量を大切にしたいので、レコーディングの際もそこを凄く意識して個性ある13曲を仕上げていきました。

 

麻生:
確かに新しい個性と今までの普遍的なRIDDIMATESの良さを感じます。メンバーの脱退や加入を経てようやく生み出した1枚。より新しいポップさ、キャッチーさとともに乗り越えてきた確かなグルーヴを感じますね。

 

CrossYou:
前作のアルバムから3年ってのは、振り返ると苦労したのかなと、メンバーが抜けて、それが固まるまで。曲的には一昨年でも去年でも出せたのですが、出さなくて良かったなと、ちゃんと必要な年月でした。ただこっからエンジンかけて行きますよ~!!

 

akirag
熱量を大切にしているからなんだと思うんですが、レコーディングの際ファーストテイクで大体集中力が無くなっちゃうってのが僕らの癖です。ほとんどの曲がファーストテイクが採用されているように感じますね。

 

_3B_0098

photo by Yosuke Torii(SYNCHRONICITY’17)

 

 

なんでも二面性を持っていると思うので、その二面性を感じてもらえたらと、このステージにかける気迫と、みんなを楽しませたいっていうシンプルな気持ちを。(CrossYou)


麻生:
4月は『SYNCHRONICITY』で久しぶりに一緒にできたけれど、本当に素晴らいライブだった。『SYNCHRONICITY』以前からだからもう何気に付き合い長いよね。4年ぶりの出演いかがでしたか?

 

CrossYou:
まず、久し振りに『SYNCHRONICITY』に出演できて感謝です。僕らは『SYNCHRONICITY』に出演してから、とんとん拍子で、クアトロワンマンや数々のフェスやフジロック、朝霧JAMにも出演できたと思っているので、それに感謝。そして、その初の『SYNCHRONICITY』から結構経ったので、そこはクオリティが上がってないと駄目だなと単純に思います。もっとやれると思いますし、メンバーの演奏はもちろん、楽曲的にも聴かせる部分とアゲる部分の差し引きができるようになってはいるのかなと。

 

麻生:
各地のフェスやイベントで培ってきた経験がしっかりライブのグルーヴになってるなって感じた。グルーヴって最近思うんだけど、本当に積み重ねだよね。不思議なくらい。さて、いよいよ渋谷WWWでのワンマン、楽しみにしてます!最後にワンマンへ向けて一言お願いします。

 

CrossYou:
今までの人生全てかけて吹きます。でもお祭りなんで気軽に来てほしいですね。なんでも二面性を持っていると思うので、その二面性を感じてもらえたらと、このステージにかける気迫と、みんなを楽しませたいっていうシンプルな気持ちを。


 

RIDDIMATES リリース情報:


RIDDIMATES 
5th full ALBUM『OVER』
2017年6月21日(wed)Release!
価格:¥2,300(税抜価格)
品番:ROMAN-014
発売元:Roman Label / BAYON PRODUCTION
販売元:PCI MUSIC

 

[Track List]
1. For The Beats
2. Come On
3. Walk Song
4. Swandive
5. Over Against
6. The Barber
7. Drop
8. Love Land feat. Kodama Nao
9. Spider’s web
10. Bacon!!
11. Garagardoa
12. Sunset Glow
13. Clam Chowder


 

ワンマン情報


『OVER』RELEASE PARTY!! ONEMAN SHOW!!
日時:2017.07.22(sat)
時間:OPEN 18:00 / START 19:00
場所:渋谷WWW
料金:前売¥3,000- / 当日¥3,500-

 

■RIDDIMATES
ブラスロッカーズ・サウンドを掲げ、ありふれた音楽ではない、刺激のある音楽を創りだし、日々の喜びに変えるバンド「リディメイツ」。熱くて、男臭くて、音を楽しんでいて、ご飯を良く食べる。生活の一部に音楽が常にある、そんな願いがあるんだか無いんだか。本気で遊んで、本気で音楽する、そんなバンドの物語。2014 年春に4 枚目のアルバムを発売し、リリース・パーティのワンマンを渋谷クアトロにて満員御礼の大成功に収め、そのままの勢いで『FUJIROCK2014』に出演。その際「来年はもっと上で!」と言ったら2015 年はリーダーCrossYou がOASIS、Noel Gallagher のホーン隊として『FUJIROCK2015』に出演しちゃう、飛び級事件勃発。それ以降も『りんご音楽祭2015』出演など各フェスで活躍、2016 年はシングルep をリリースし京都FM でパワープレイに選ばれる。

 

オフィシャルサイト:
http://brassrockers.com/

 

プリント

RIDDIMATES『OVER』アルバムジャケット
 

profile

RIDDIMATES プロフィール写真

SNSで友達にシェアしよう!
  • 毎日、SYNCHRONICITYなニュース!
SYNCHRONICITYなNEWSが満載!フォローしよう!
メルマガ登録
限定のレアニュース、お得情報をお届け!

RANKING
ランキングをもっと見る
SYNCHRONICITYなNEWSが満載!
フォローしよう!
メルマガ登録
限定のレアニュース、お得情報をお届け!

INTERVIEW

『SYNCHRONICITY’18』出演オーディション突破アーティスト特集:「弱虫倶楽部」インタビュー

yowamushiclub_2000

皆さんは、弱虫倶楽部というバンド名からどんなイメージを連想すだろうか?ごく控えめに言っても、それは決してポジティブなものではなだろう。しかし、彼らの音楽を一度耳にするとそんなイメージはいとも簡単に覆され、そこに全く新しい価値を提示してくれる。脆く繊細な歌声の先にある揺るぎのない信念と、混沌としたサウンドに埋もれることなく響くポップなサウンド。弱虫倶楽部というバンド名の由来から見えてくるバンドの核心を、Vocal.安島の言葉で語ってもらった

 

 

インタビュー・テキスト:中村圭汰
編集:麻生潤

Supported by 基本 CMYK

 

 

 

image1

 

— まずは出演決定おめでとうございます。多数の応募の中を勝ち抜いての出演となりますが、今の気持ちを率直に教えてください。

 

安島:

素直にとても嬉しいです。このバンドを結成して初めて勝ち取った結果なので。

 

— 結成僅か1年での出演決定はバンドの持つポテンシャルの高さを感じます。

 

安島:

そうですね。やっぱり俺達はすごいなあ、という気持ちでいっぱいです(笑)。調子に乗りたい気分です。

 

— 多数の応募があった中で激戦を勝ち抜いての出演。調子に乗ってもいいと思います(笑)。加えて今回はGladのトリでの出演ですね。

 

安島:

僕個人としても人生において、こうした勝敗のあるものを最後まで勝ち抜くことが出来たのは初めての事なので本当に嬉しく思っています。演奏するたびに手応えや成長を感じてきましたが、一つ目に見える結果として出演が決まったことはバンドとして大きな自信に繋がりました。

 

image2

 

— 今回のオーディションはどこで知ったんでしょう?

 

安島:

何かオーディションに応募したいと思っていた時に、Eggsのサイトで記事を見つけ応募しました。

 

— 元々『SYNCHRONICITY』は知っていましたか?

 

安島:

はい。かっこいい音楽をやっているアーティストが揃ったラインナップがとても好きです。

 

— ありがとうございます。ちなみに、今回も非常に豪華なラインナップでの開催となりますが、個人的に観てみたいアーティストは誰ですか?

 

安島:

そうですね。WONK、Tempalay、King Gnu、Ovall、DALLJUB STEP CLUB、Yasei Collective、SOIL&”PIMP”SESSIONS、bonobos、水曜日のカンパネラなど…。挙げればきりがないんですが…。

 

— 参加者としても十分に楽しんでもらえそうで良かったです。

 

安島:

そうですね。SYNCHRONICITYに出演するアーティストは、ジャンルは様々ですが、音楽的にとても洗練されているなぁと感じます。しかも、それでいてどのアーティストもきちんと独自のポップさを持っている。大衆的でありながらも、コアなリスナーやニッチな層からの支持もある印象です。そのラインナップに選んでもらえたのが本当に嬉しい。

 

image3

 

— フェスのオーディションはスキル面も判断材料の一つだとは思うんですが、それ以上に、フェスとアーティストの相性はとても重要な選考基準だと思っていて。安島さんの感じる「洗練された中にある独自のポップネス」みたいなものが弱虫倶楽部にもあって、それが今回の出演にも繋がっているような気がします。

 

安島:

弱虫倶楽部は沢山の音楽に影響を受けているのですが、そんな自分達の好きなものを大切に、且つ強烈なオリジナリティを持ち、それをポップに昇華する事が出来たらと思っています。弱虫倶楽部とシンクロ二シティのベクトルは遠からず、似ているように思います。

 

— 今話してもらったところと通ずる部分でもあるとは思うんですが、弱虫倶楽部が持つ「強烈なオリジナリティ」とはどんなものでしょうか?

 

安島:

そうですね。まず、弱虫倶楽部はバンドとして、前衛性、普遍性、そして独創性を持った音楽を打ち出したいと考えています。ユニークなサウンド、綺麗なメロディ、心に残る歌詞、面白い活動、常に新しい挑戦。普通の事かもしれませんがそうした事を大切にしたい。

 

ロックであり、ポップであり、アートであり、エンターテイメントであり、流行であり、伝統であり、それらの観点を軸に持ったバンドでありたいです。いつもどきどきするようなものを提案し、挑戦し続けていきたいと思います。

 

 

— バンドの軸というか、コンセプトみたいなものを明確に表現していますね。このバンドとしての軸はメンバー内で話しあう中で出来上がっていったんですか?

 

安島:

ある程度のコンセプトの様なものはありました。自分という存在を目一杯に使って、最大限かっこいい音楽、バンドを作りたい。そして、メンバー全員が思い描く、いい音楽、面白いバンド、そうしたものを追求していきたいと。ただ、結成時には盤石な態勢や見通しがあったわけではないので、とにかくまずバンドとして動き始めてみよう、という気持ちが大きかったです。

 

— 漠然としたイメージが、精力的に活動を行う中で少しずつバンドとしての軸となり、カラーとなっていったんですね。弱虫倶楽部というバンド名にはどういう意味があるんでしょうか?

 

安島:

バンド名はスティーブン・キングのホラー小説「IT」に登場する弱虫倶楽部からきています。物語の中で、少年少女が成長し、力を合わせて不良や怪物達と闘っていくんですが、そんな強い友情みたいなものに憧れがあって。不器用さや弱さはあれど、それらを肯定し前向きな表現に挑み続けたいという意味を込めてこのバンド名にしました。弱くても強い、最強の弱虫倶楽部を作りたいと思っています。

 

image4

 

— その話を聞くとバンドの印象が大きく違いますね。弱さと強さって対極ですが、そこはまさしく表裏一体というか。弱さを超えた先に弱虫倶楽部としての理想系があるような気がします。それでは最後、当日のライブに向けて一言お願いします!

 

安島:

ぶっちぎります!

 

 

弱虫倶楽部 プロフィール:
弱くて強い、最強の弱虫倶楽部を結成すべく集まった。2017年2月より活動開始。オルタナティブ、パンク、ニューウェーブ、エレクトロニカ、ヒップホップなどの音楽をルーツとした五人組ロックバンド。アナログな電子音と緻密に練り込まれたバンドアンサンブル。ソングライター安島裕輔の詩と声が、終わらないロックンロール物語を紡ぐ。

yowamushiclub_2000

SNSで友達にシェアしよう!
  • 毎日、SYNCHRONICITYなニュース!
SYNCHRONICITYなNEWSが満載!フォローしよう!
メルマガ登録
限定のレアニュース、お得情報をお届け!

Translate »